お知らせ・ブログ

麻酔管理のこと

残暑というよりも、秋の気配が漂って来ました。

雨も心配ですが、「蔓延防止等重点措置」が松山市内でも出ております。

クリニックは、変わらず感染防止対策をとりながら診療させていただいておりますが、

急を要しない診療(ワクチン接種など)は、なるべく感染時期が落ち着くまでは延期もご考慮ください。

 

 

こんにちは、受付の髙橋です。

 

今日は麻酔科のご紹介です。

 

 

麻酔ってどんなイメージがありますか?

安全に、ストレスや痛みがなく手術や検査ができるなら安心?

それとも、麻酔リスクを考えると、なにかあったら…と心配?

 

薬によって呼吸を一時的に止めたり、循環機能を抑制する強いお薬ですし、稀に起こる副作用でご不安になられる方もいらっしゃると思います。

 

松山 ほうじょう動物クリニックでは、一般社団法人日本動物麻酔科医協会(JAVA)から長濱正太郎先生古川美帆先生にそれぞれ月1回、計2回 直接クリニックに来ていただきご指導いただいています。

 私たちが麻酔にこだわる理由は2つあります。

① より動物に負担をかけない麻酔管理をするため

② 麻酔リスクが高い患者さんに対して専門の知識や技術が必要だから

 

 「麻酔をかけたら、手術中の痛みは感じないのかな?」と思いませんか?(私は思っていました)

手術や検査の内容によって使うお薬は様々ですが、クリニックは「バランス麻酔」というやり方で眠りと痛みを管理しています。動物は眠っているだけなので「痛み」を感じます。そのサインに気付いてあげられることで、必要なお薬を入れることができます。

 気がつかないことで、後遺症が残ることもあります。手術が終わったあとのリスクをどれだけ減らすことができるのかがとても重要なんです。

 ただ、この麻酔管理をしっかりとできる人が少ない、人員を割けていない、という業界の課題があります。

手術や検査で麻酔をかける場合、クリニックでは必ず「術前検査」を行います。

血液検査やレントゲン・エコーなどの検査をもとに、麻酔リスクと病気に対しての手術リスクを比較して手術を「する・しない」決めます。

 

 クリニックの手術チームは、カンファレンスといって患者さんのことや手術内容をしっかりと情報を共有し合い、この子にとってどの麻酔がベストなのかを話しあう時間をとっています。

「麻酔リスクが高い」というのは、高齢・呼吸器系の持病がある、肥満、短頭種の子達と言われています。また性格や痛みにたいして敏感であるかなども考慮しています。

 

さくら部長はパグ・10歳・肥満気味・呼吸系の手術と麻酔リスクがかなり高かったので、古川先生も麻酔管理に入ってもらいました。

 

 

 

 ただ手術をして治るわけではありません。

手術をして、おうちで飼い主さんと過ごすいつもの日常生活に戻れることが目標です。

そのために、しっかりと麻酔専門の先生方から獣医師・看護師がトレーニングを受けています。

 

 直接麻酔科の先生と飼い主さんがお話をすることは少ないと思いますが、クリニックの先生や専門外来で手術をしてくれる先生方が執刀できるのは、麻酔科の先生方の力がかなり大きいのです。

 

 麻酔って怖いなーと思っている方がいらっしゃれば、何が心配で怖いと感じているのかヒアリングとご説明をさせていただいています。いつでもご相談くださいね。

この記事をシェアする
  • Twitter
  • LINE
  • Facebook