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地域猫ちゃんとの共存

 最近、保護される子猫ちゃんが増えてきました。去年に比べて、感覚的ですが多くなっている様な気がします。

 クリニックには、入院中の子や、預かっている子たちだけでも、現在5匹の子猫ちゃんがいます。

 飼い主さんは決まっていないものの、保護してくださった方かお世話・里親探しを引き受けてくださっている数を含めると、もっとたくさんいるはずです。

 野良猫ちゃんが産んだのか?家庭で産まれた子が捨てられてしまったのか…。

どちらにせよ、まだ独り立ちするには早すぎる、卒乳もできていない子達が保護されてやってきます。

 

 

海の近くということもあり、クリニック周辺には地域猫ちゃんたちが多数暮らしています。

ひなたでウトウト。日陰でコロコロ。

中には人馴れして、自分から近寄ってくる子たちもいます。

猫好きには嬉しいスポット(?)ですが、猫ちゃんが苦手な人もいらっしゃいます。

また、ゴミを漁る、糞尿の被害、花壇を荒らされる、、、など人間の暮らしの中で不都合が生じることも否めません。

 

猫ちゃんからすると、猫らしく生活するためには食事も排泄も安全な場所の確保も当たり前の行動。

だけど、人間社会において人間の都合で『害獣』として扱われてしまうこともしばしば。

 

保健所に連れて行かれた動物の約9割が殺処分されているという現状を皆さんはご存知でしょうか?ここ数年のデータを見ても、悲しいことに愛媛県は犬・猫共に殺処分件数ワースト5に名前があります。

 ずっと以前から「臭いものに蓋」。見ない様にしていたところで、そこにあった確かな命が、人間のエゴで奪い取られていることにもっと目を向けなければいけないと思います。

 

 動物愛護管理法も一部改正がされました。

(1)所有者不明の犬及び猫の引取りの取扱い(第35条関係)

 都道府県等は、所有者の判明しない犬又は猫の引取りをその拾得者その他の者から求められたときは、引取りを求める相当の事由がないと認められる場合には、その引取りを拒否することができることとする。(第35条第3項関係)

※松山市のホームページによると、「飼い主不明の子猫については、親猫に育児放棄されそのまま放置すると子猫が衰弱するおそれがある場合には、引取りを行っています」と明記されています。

 

 

 猫たちは、あっという間に成長し、どんどん子を産みます。

(繁殖期は通年あり、2ヶ月の妊娠期間で平均5頭ほど産みます。)

気付いたら、人間と猫の数、どっちが多い?ということにもなりかねません。

 

 

 クリニックでは、里親活動にも力を注いでいます。

*Action1受け入れる
家族の一員として、迎え入れて、安心して暮らせる環境をつくる
(里親活動)

*Action2うちの子をもっと好きになる
ずっと、その子と一緒に幸せで暮らしてもらうお手伝いをする
(その子のことをもっとよく知ってもらう)
 
*Action3 ふやさない
人間の手で命を奪ってしまう子をふやさないように
(ペット業界の都合、人の都合で命を増やさない)

この3つのアクションが必要だと考えます。

 

 

 地域猫ちゃんとしてお世話をする場合、クリニックではサポートを行っています。

人馴れしていない場合、一度捕まえてしまうと、寄ってこなくなることもあるので、手術の日程決めや、その前段階の準備は重要になってきます。地域猫ちゃんの避妊・去勢手術を考えられている方は、ますは一緒に計画をたてる所から相談させてください。

 

 猫と人間が共存するために、私たちができることを模索しながら、今日も猫たちに癒されています。

 生きていてくれてありがとう。

 

里親になってくれる方、随時募集中です。

スタッフまでお声かけください。

よろしくお願いします。

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